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ブロークン三味線弾き歌い、彫刻家であり、モダンなオリジナル和風ポップスを生み出す才人。ゲルニカの上野耕路の実弟。最近では映画「のぼうの城」にも出演。歌唱、お笑いイベントからホールの演奏会まで縦横に活躍し、その卓越したポップソングたちは、浜田真理子、ふちがみとふなと、ETT、加藤千晶など、数々のシンガーに取り上げられている上野茂都のなんと7年振りの新作。
これまでの作品は、渋谷毅や関島岳郎、中尾勘二、実兄上野耕路ら、ベテランの名手たちに支えられた演奏で製作されてきましたが、本作はタイトルが示す通り、初めて自身よりだいぶ若手のメンバーたちに全部を預けて、上野氏は三味線すら置き歌唱に専念。上野作品のポップスとしてのポテンシャルに着目した若々しい作品になっています。
サウンド・プロデュースと全曲のアレンジを、片想いのベーシスト、ホライズン山下宅配便のギタリストであり自身のバンド、アナホールクラブバンドなどで活動する伴瀬朝彦を迎え、円盤店内で一年半にわたりレコーディングを見据えた月例デュオ・ライヴを経てレコーディング。録音、ミックスには、相対性理論やトクマルシューゴバンド、自身のメディア・アート・ユニットd.v.dなどでドラマーとしても活躍するイトケン。大瀧詠一を思わせるポップナンバーから、腰のくだけるムード・コーラスものまで、上野茂都という才人のこれまで隠れていたポテンシャルが全開放されたような内容になっています。化粧箱入り。